「HSP」という概念に感じるモヤモヤとその正体 : エージェントNの考察

「HSP」という概念に感じるモヤモヤとその正体

「HSP」という概念に感じるモヤモヤとその正体

こんにちは、エージェントNです。

最近、SNSや書籍、テレビなどで『HSP(Highly Sensitive Person)』という言葉をよく目にしますね。「繊細さん」という親しみやすい呼称で浸透していますが、私はこのHSPという概念自体にどこか違和感やモヤモヤを感じています。

今日は、このモヤモヤについて考えたことを率直に書いてみたいと思います。

HSPとASD、何が違うの?

HSPは「繊細で敏感な気質」を持つ人を表す概念です。最近は「私、HSPなんです」と公言する人も増えてきました。一方、『ASD(自閉スペクトラム症)』は医学的に診断される発達障害です。「私、ASDです」と自己開示する人は、HSPに比べるとかなり少ない印象です。

しかし、実はこの二つの間には共通点がたくさんあります。たとえば、HSPの特徴としてよく挙げられる「音や光などへの感覚過敏」「他人の気持ちを敏感に感じ取りすぎてしまう」などの困り感は、ASDの人々が抱える「感覚過敏」や「他者への過敏な意識」とほぼ同じです。

実際、ASDの私も、人の感情に過敏に反応してしまったり、感覚が過剰に鋭くて苦しんだりしています。それなのに、HSPは社会的に受け入れられやすく、ASDにはネガティブなイメージが伴う。この差にいつもモヤモヤを感じてしまいます。

「繊細さ」の裏側に隠された違和感

HSPの概念が浸透しているのは、「繊細であること」が肯定的に受け入れられやすいからかもしれません。しかしその一方で、HSPには「繊細だから仕方がない」という一種の諦めや、「私、繊細なんですから配慮してくださいね」という主張がセットになっているような印象があります。

その点、ASDには明確に「障害」という言葉がついています。障害という言葉にはマイナスの印象がつきまといますが、一方で「だからこそ、どのように対処すればよいか」という具体的な解決策や支援が示されるのです。自分の苦手な部分を認識し、改善や努力に繋げるという前向きな姿勢が促されます。

しかし、HSPの場合は、「繊細な気質だから」と自己理解だけで終わり、具体的な解決方法が示されず、「周りが配慮すればいい」と投げっぱなしになっていることが多いように感じます。

「繊細だから」で終わらせないために

私が一番感じている違和感は、「繊細だから仕方がない」で終わらせてしまっている点です。もちろん、生まれつきの気質は簡単に変えられませんが、「HSPだから仕方がない」という考えだけでは、結局のところ生きづらさは改善されないのではないでしょうか。

繊細さは悪いことではありません。ただ、自分の特性を理解した上で、「では、どう生きればいいか?」「どう工夫すれば快適になるか?」という具体的な方法論が重要なのです。

HSPは、医学的にまだ認定されている概念ではありません。そのため、何となく星座占いのような性格診断と同じ感覚で捉えられている面もあるように感じます。「自分はこういう性格なんだ」と納得して終わりにするのではなく、その先の行動につなげてほしいなと思います。

「傷つきやすさ」と「傷つけやすさ」

さらに個人的にモヤモヤしているのは、HSPとASDに対する社会の視線の違いです。

HSPの場合、「繊細だから些細なことで傷ついてしまう」と言えば、優しく共感されることが多いでしょう。一方、ASDだと「自己中心的だ」「空気が読めない」「人を傷つけている」と言われがちです。

でも実際は、ASDだからといって人を傷つけたいわけではありませんし、人を傷つけてしまったことにひどくショックを受けたりもします。傷つきやすさや繊細さを抱えているのは、HSPだけではありません。

ASDという言葉には偏見が付きまとい、HSPという言葉には「やさしさ」が与えられていること。この認識の違いが生み出す溝をもう一度考え直したいものです。

まとめ:「繊細さ」から「生きやすさ」への一歩を

「HSP」という概念が広まるのは悪いことではありません。ただ、大切なのはそこから一歩進んで、「自分が生きやすくなるためにどうすればよいか?」という具体的な行動に繋げることです。

「繊細さ」を理由に周囲に配慮を求めるだけでは、結局は自分自身が辛くなるだけ。繊細さを自覚するのなら、それを強みに変えるような思考や行動へつなげてほしい。自分の特性を認識した上でどう生きるかが、本当の意味での「生きやすさ」に繋がるのではないでしょうか。

繊細さを理解することがゴールではなく、そこからどう行動を変えるか。その視点こそが重要だと私は思います。

あなたは、どう思いますか?

エージェントNでした。

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